リスケ(リスケジュール)は借金を持つ債務者と銀行やカードローン会社の債権者との間で話し合い、返済期間を伸ばして毎月の返済額を減らすことです。私はリスケによって、返済期間の延長、金利のカット、元利の減額に成功しました。

ただし、成功までに数年間かかっていますので、なにが正解かは人によって異なります。

リスケの他に借金を減額する方法として民事再生・個人再生があります。民事再生・個人再生の方法を紹介しましょう。

民事再生・個人再生とは?

民事再生とは2000年に施行された民事再生法にのっとる、企業若しくは個人の経済生活の再生方法です。柔らかく言えば法に基いて借金を減らし、普通の生活を取り戻すことです。

2000年の民事再生施工当時は企業のみを対象としていましたが、2001年から個人も対象になりました。個人を対象としていますので、個人再生とも呼びます。

SponcerdLink

個人再生とは?

個人再生には小規模個人再生と給与所得者等再生の2種類があります。小規模個人再生とは、継続的に収入がある人や年金受給者、フリーター、個人事業主が利用できる手続きです。

給与所得者等再生は、小規模個人再生に属する人の中で、給与または給与に類する定期的な収入を得る見込がある人、サラリーマンの人が利用できる手続き方法です。

給与所得者等再生の場合、再生計画案に対して債権者の同意が必要ありません。必要なのは裁判所の許可です。その代わりに債務の減額率が低くなっています。債務を大きく減額したい場合は小規模個人再生を利用します。

小規模個人再生の場合は、これから新しく出直すための再生計画案に同意しない債権者が、債権者総数の半分に満たず、かつ、その同意しない債権者が持っている債権額が、全ての債権額の2分の1を超えていない場合に限り、再生計画案が認められます。

基本的に小規模個人再生の場合は、賛成、反対などによって再生計画案が認められ、給与所得者等再生の場合は債権者の同意が不要です。債権者は形式的な書類などを揃えて、裁判所の許可を取ります。

個人再生・民事再生の注意点

個人再生・民事再生の注意点は、基本的に住宅ローンの債務は減額されないという点です。いろんな借金があると思いますが、住宅ローンの支払額は個人の借金の中で大きな部分を占めます。この住宅ローンの減額が基本的に出来ません。

個人再生では住宅ローンを提供している金融機関は、他の債権者とは別枠として扱われます。住宅ローンの特別条項を適用する場合、代位弁済(保証会社による住宅ローンの支払)がされてから、6ヶ月以内に民事再生の申し立てをしないといけません。

さらに個人再生を利用する場合、住宅ローンなどを除く一般債権が5,000万円以下である必要があります。高額な住宅ローンが残っていても5,000万円以下の一般債権であれば、幸か不幸か個人再生は可能です。

個人再生・民事再生による減額はどれぐらい?

減額の度合いは一般債権の総額によって異なります。債権者が最低限返済しなければならない最低弁済額は、だいたい債権総額の5分の1~10分の1です。

自分の財産を個人再生によって全て処分した場合に得られる金額が、下記の表の最低弁済額よりも多かった場合、この金額を最低弁済額としなければなりません。

住宅ローンを除く債権総額 最低弁済額
100万円未満 総額全部(減額無し)
100万円以上500万円以下 100万円
500万円以上1,500万円以下 借金総額の5分の1
1,500万円以上3,000万円以下 300万円
3,000万円以上5,000万円以下 借金総額の10分の1

給与所得者等再生の場合は、さらに自分の可処分所得(自分の給与から税金、保険、最低限の生活費などを差し引いた額)の2年分の金額を算出し、金額の多いほうを最低弁済額としなければなりません。

SponcerdLink

個人再生の弁済期間

個人再生を利用した場合、原則として債権を3年間で返済しなければなりません。最低弁済額を3年間で返済できるような再生計画案を作り、計画通りに実行することで残りの債務を免除してもらえることになります。

小規模個人再生の手続きの流れ

小規模個人再生の流れを紹介しましょう。

  1. 裁判所が小規模個人再生手続きを開始し、再生債務者の弁済を差し止める(再生債務者に「返済したいが裁判所が禁止した」という弁解を認める)
  2. 再生債務者が再生債権の20%(最低100万円)を3年間で分割返済し、そのあまりの再生債権については免除を受けることを内容とする再生計画書を作成する
  3. 再生債権者による決議を経て、裁判所が再生計画を認可する
  4. 再生債務者が再生計画に従って再生債権の弁済をする
  5. 3年計画通りに返済を完了することで、残りの債務が免除となる

個人再生は自己破産と同様に、裁判所の力を借りて私達が抱える借金の問題を解決する方法です。一方自己破産の場合は、自宅などの財産を処分して弁済しますが、個人再生の場合は自宅を処分せずに再生することが可能です。

自己破産のほうが一般的には有名ですが、自宅を持っている場合は個人再生を視野に入れたほうが、長い目でいると得な場合があります。

個人再生のデメリット

個人再生・民事再生にもデメリットはあります。他の整理方法よりも複雑で、準備から認可までの機関が8~10ヶ月ほどかかります。また費用もそれなりにかかります。個人再生にかかる申し立て費用は郵送費込みで5万円ほどです。

自分でできるのなら5万円ほどの出費ですが、弁護士に依頼しないと難しいでしょう。弁護士や司法書士にかかる費用の目安は30万円~60万円ほどです。裁判所にも予納金が必要です。

裁判所から認可が下りるまでの数ヶ月間、返済を停止することになります。返済を停止すれば自動的に信用情報機関にいわゆるブラックリスト(移動)として掲載されます。

返済が苦しくなっている時点でリスケ、若しくは個人再生などの知識を身に着けることが、多重債務から逃れて人生をやり直せるきっかけになります。