住宅ローンを滞納し続けると債権者である銀行や金融機関は物件を競売にかけます。競売にかけられてしまうと否が応でも退去しなくてはなりません。自分の住宅が強制的に安い値段で売られてしまうのは悲しいことです。

金融機関による強制競売に対して、債務者である私達が出来る手段として任意売却があります。任意売却の流れ、メリットやデメリットについて紹介しましょう。

任意売却とは?

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元々、持っている自宅やマンションは自由に売却が可能です。売ろうとする物件・不動産の住宅ローンの支払いが終わっていない場合や借り入れの担保されている場合は、物件に債権者の抵当権が設定されています。

抵当権とは

出典:http://www.polaris-hs.jp/estate/teitoh/index.html

抵当権が設定されていると不動産を自由に売却できません。厳密にいうと売却は可能ですが、抵当権が設定されてる不動産を買う人を見つけることはほぼ不可能です。抵当権が設定されたままの物件を購入すると、物件がいつ競売にかけられてもおかしくありません。

任意売却をする際は抵当権を設定している金融機関・債権者と交渉をして、抵当権を外してもらう必要があります。

任意売却で銀行などの債権者に抵当権を外してもらう

任意売却の際に抵当権を外して貰う方法は全額返済することです。債権者は物件の価値と債務者の信用度に応じて資金を貸しています。融資した資金を全て回収できれば、債権者はすぐに抵当権を外しますので物件を自由に売却可能です。

任意売却を行うのは、往々にして住宅ローンの返済が苦しくなったときです。物件を売却したときに得られる金額で、住宅ローンの返済を完済できれば問題ありません。

日本の場合、物件を購入して数年も経過すれば物件の価値はかなり下がります。任意売却しようとして時点で、借り入れしている額よりも低い額でしか売却ができません。抵当権が外れない状態です。

抵当権が外れなければ買い手はいませんから、債権者と交渉しなければなりません。「物件を売却しても借金が残るが抵当権を外して欲しい」、「物件売却と同時に借金全てをチャラにして欲しい」という交渉が必要です。

この交渉を物件に住んでいる一般の人が行うのは厳しいでしょう。

ですから任意売却はもっぱら不動産業者の仕事になっています。任意売却の経験があまりない不動産業者もいますので、相談する際には任意売却の経験を持っている不動産業者を選びましょう。

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不動産業者によっては任意売却の経験がない

不動産業者は日本中に沢山ありますが、任意売却の経験を豊富にもつ不動産業者は多くありません。そもそも任意売却をする人も少ないので、任意売却の市場が小さいのです。

大手不動産業者の部門の中に任意売却を専門に扱う場合がありますが、中小の不動産業者の中には任意売却の経験がありません。経験がなくても不動産業者は仲介手数料がほしいですから、経験がある風を装うことがあります。

私達素人を相手にするため、不動産業者は専門用語を使って優位に進めますが、無知な不動産業者もいます。数千万円の自宅を売却するわけですから、1冊ぐらい本を買って知識をつけましょう。

任意売却であっても競売であっても、住宅を売却して売却したお金を住宅ローンの返済にあてます。場合にもよりますが、一般的には強制競売よりも任意売却のほうが高い値段で不動産の売却が可能です。

物件を売った金額が高ければ高いほど、住宅ローンを減らすことができます。裁判所によって強制的に競売されるよりも、任意売却をしたほうがいろいろな策を講じることが可能です。

任意売却のメリット

任意売却のメリットを知ることで住宅ローンへの対処を早くすることができ、新たなスタートを切りやすくなります。

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任意売却では自分の物件を売却する相手を選べる

裁判所による強制競売では、自分の物件は裁判所の管理下に置かれて勝手に売却されます。任意売却は自分が売却先を選ぶことができるので、売却した後にお金を得ることが出来れば再び買い戻すことも可能です。

住宅を売却することを他人に知られない

裁判所による強制競売では、裁判所職員が自宅を査定に来たり、色んな人が出入りします。否が応でも住宅を売却されるのが知られてしまい、近所の手前恥ずかしい思いをせざるを得ません。

任意売却は不動産業者と打ち合わせをして売却しますから、誰にも知られること無く売却することが可能です。

任意売却は強制競売よりも高値で住宅を売却できる

強制競売は裁判所に自分の住宅が張り出されて、購入したい人や業者が入札して落札します。入札するのは業者が多いので、市場価格よりも安く売却されがちです。

任意売却では銀行融資も使えますし、売却する期間が長くとれますから市場価格に近い価格で売却されます。

任意売却では引越し費用をえることが出来る

強制競売の場合、引越し費用は自分で準備して期日までに退去しなければなりません。お金がない状態での強制退去ですから、退去先でも苦しい生活が待ち受けています。

任意売却の場合は住宅を売却した資金での引っ越しが可能ですし、引越し後も強制競売よりも充実した生活ができます。

任意売却は心にゆとりをもつことが出来る

裁判所による強制競売は、執行官による強制執行によって立ち退きを迫られます。下手すれば近所中に噂が広がり、厳しい局面を迎えかねません。任意売却では自分の意志で物件を売却しますから、心に余裕ができ、引越し先でも新たな出発が可能です。

任意売却を理解すると住宅ローンの残債を減らすことが出来る

任意売却をするには、自分の住宅ローンの残債よりも高い値段で住宅を売却することがポイントです。例えば住宅ローンが2,000万円残っていたとすると、2,000万円以上の売却が理想です。引越し費用は諸経費を考えると2,500万円以上で売却したいものです。

しかし物件価格が下がっている場合、任意売却でも2,000万円に届かない場合があります。この場合、2,000万円を貸している金融機関と交渉が必要です。

この交渉を代行するのが不動産業者ですが、売り主である個人も金融機関と交渉出来る知識をもっておくと有利に交渉が進みます。不動産業者が必ず交渉がうまいとは限りません。売り主であり、ローンを組んでいる人の思いや計画がしっかりあれば金融機関は交渉に乗ります。

なんでもそうですが業者に丸投げしてしまうと、本来得られる利益を得られないことが多々あります。数千万円という物件を売却するわけですから、多少の知識は付けておきましょう。